バンリの箱庭

あの世とこの世とその狭間:萬道研究会

萬里は祈祷師【第一の人生】32の章

*登場人物*(今回はおおよそ回想シーン)

・萬里←ゲーム屋店員・なんとなく感覚が強くなってきたけど、何も分からない

・ダーリン←とか呼んだことなんてないけど彼氏(霊的体験をして余計信じるようにはなった)

 

 

先日ダーリンは

霊に憑かれるという

貴重な初体験を済ませた

 

もちろんその後

通常通りガッツリと

食事もしていた

 

この頃

ダーリンは我が家へ入り浸り

自分の家へは

着替えを取りにとか

お風呂に入ったり

洗濯するくらいにしか

帰っていなかった

 

ダーリンと初めて会ったのは

萬里がママをしていたL.Sへ

友達が連れてきた時

 

出迎えにお店のドアを

開けダーリンの顔を見た時

 

「あ!!私はこの人と結婚する!!」と

瞬間的に思った

これまた

なぜかは分からない

 

その出会った時

ダーリンは

モデルをやってる彼女がいた

萬里は夜のお店でママ

 

自分を蔑む訳ではないが

格差を感じた

 

「彼女はいるの~?」って

営業トークをした時にも

ハッキリ「居るよ!」と

隠さずに言ったところも

『この人いいな~』って

思ったポイントでもあった

 

こういう店に来るお客さんは

わりと

結婚指輪を外して来たり

彼女の存在を隠し通したり

下心アリアリの人も多くてね

 

 

ママをやってる萬里は

毎日体調が良い日は無く

その上、不眠症

過換気症候群もあって

いつも紙袋を持っている

 

不眠症で薬を飲んでたけど

それでもまともに眠れない日々

薬の数が増えていく

 

それに不安を覚え

薬無しの生活で

まともに寝るにはどうすればいいか?

考えた結果

 

『自然に眠たくなるまで

起きてればいっか!』

という強引な結論に至った

 

ダーリンは最初の来店から後も
来てくれるようになっていた

 

それからダーリン3度目来店の時

萬里はちょうど寝ずの3日目だった

 

ダーリンは何軒か飲んで回って

遅くまで開いてる

この店に最後の締めで

顔を出してくれたそうな

 

友達と一緒だったから

萬里の顔を見に行こう!

てなったけど

財布にお金が残り少ないので

「掛け」でもいいかな?

ってことで

 

確実に回収できるので

OKしました

 

萬里たらふく飲んで
いくつものテーブルを回って、

ダーリンの席へ着いた

 

その後の記憶がない・・・。

 

気が付いたら

萬里の車の中

まぁ、これは

いつもの

よくあることなんだけど。

萬里は潰れるときでも毎回

売上計算までキッチリやってる

だいたい記憶もあるが、

この日は何もした覚えがなく
かなり焦った

 

なにかヤバイ事したかも・・・

 

念のため翌日

ダーリンに侘びの電話を入れ

どんな失礼をしたのか尋ねた

 

ーーー席について2~3分で

彼の膝枕で眠りに付き、

気持ち良さそうに寝てたので

起こせなかった上

女の子たちは

萬里の状況を知ってたから

「ママを起こさないで!

そのまま寝かせてあげてください!」』

と頼んだらしく

 

ダーリンは2~3時間

トイレにもいかず

萬里を寝かせていたという話・・・

 

彼が帰った後は

マネと女の子で

萬里を運んで

車に放り込む

という定番作業

 

なんちゅー店や!
こりゃママとして最低だ。

 

大失態と思ったけど、

ダーリンはコレ以降も

飲みに来てくれた

時々は

萬里の仕事が終わり

そのまま一緒に飲みに行ったり
ドライブしたり

よく遊ぶようになった

でも、まだモデルの彼女とは

付き合っているし

萬里は×1子持ち
引け目もあるし

対等に渡り合おうとは

思っていない

「彼女もいる人だし、

萬里とは遊んでくれるだけでいいよ~」
といつも軽く言っていた。

 

出会って二、三ヶ月経った頃
予告なしにダーリンがお店に来た

 

突然お店のドアを開け

中には入らず萬里を

外へ呼び出した

ダー「話がある」

萬里「なになに?」

ダー「彼女と別れて来た、

付き合って欲しい。」

 

萬里「え?」

 

母子家庭で借金抱えて水商売

これまでの萬里ストーリーも

色々話してた後だし
同情されたかな?と

とっさに思った

萬里「同情なら

その言葉いらんから」

 

ダー「いや、

同情するくらいなら金やるもん、

本気です!」

 

本気なのか?!

その場での答えは控え

 

萬里「少し考えさせて」

まぁ、流れ的には

実のところ狙い通りだけど

すぐに答えちゃ面白くない
これが駆け引きというもの
しばらく時間おくという作戦

 

初対面の時の

結婚する!っていう

直感的なものには

変に確信があった

実はですね

彼と初対面のその日

店の女の子達には

「私あの人と結婚するけん!

みんな結婚式呼ぶけんね~!!」
と宣言していたのです。

 

これを「ビビビッ!ときた」って

言うんでしょうか(古っ!)

 

そんな出会いです。

 

 

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