バンリの箱庭

あの世とこの世とその狭間:萬道研究会

萬里は祈祷師【第一の人生】38の章

*登場人物*

・萬里←ここんとこ夢見が悪い、長いこと続いているから睡眠が浅くて疲れている

・ダーリン←とか呼ぶわけないじゃんwな、萬里の彼氏

 

 

立て続けに見る夢、

日によって

微妙に内容が違う

ある日は一人、

ある日は遠くにダーリンが居て

その姿を見つめている

 

クローゼットの中を

整理してみた

宝石箱?アクセサリーを

大事にしまっておくための

シャレた箱があった

我が家のものではない、、

開けて見るとその中には

シルバーのバングルが入っていた

 

『あ!これは出かけるとき

ダーリンがよく

身に着けているヤツだ!』

 

縦横裏表をよ〜く見てみると

内側に文字が彫ってある

【toダーリン from○○○(元カノの名前)】

あ!これか・・・

 

なかなか、

今時やんないよなこういうの・・・

とか思いつつ

 

見たことは黙っておいた、

そして聞いてみた

萬里「クローゼットに入ってる、

いつも着けてるバングルって

買ったと?どうしたと?」

 

ダー「自分で買った、

気に入ってるから

あれだけは持ってきた」

 

ふぅ~ん。

 

それからも

夢の中に女性は現れる

少しずつ

感情が感じ取れるように

なってきた

それは、決して

いい感情ではなく、

どちらかというと憎まれてる、

悲しさを私にぶつけている

 

あ、やっぱり元カノだ・・・と

確信したその日

夢の中で話しかけられた

 

元カノ「私の方が好きなのに、

私の方が想ってるのに、

私があげた物を

大事にしてくれてるのに、

私の好きな人を奪った・・・」

 

また次の日も

その次の日も

 

さすがに夢の内容と

元カノのことを

話し合わなければ!

と思った

萬里「あのバングルは

本当に自分で買ったもの?」

ダー「うん、そうやけど」

萬里「私昔からいろんなことを

夢で見るんやけど、

私的にはそのバングルは

元カノから

もらった物じゃないかと思ってる、

事実はどう?」

 

ダー「自分で買ったよ、

夢で見ただけやろうもん、

俺の言うことより夢信じると?」

 

萬里「はぁ・・・」

それ言われたら終わり

ほんと

昔からよく言われてきたセリフ

萬里「じゃあ、あのバングル

私によく見せて!」

 

ダー「夢見ただけで

なんでそんなに疑われなんと?

わざわざ見せる必要ないやろ」

 

萬里「はぁ・・・」

 

こんな風に

とぼけられることで

萬里はいつまでも
まともに寝ることはできない

 

知らないと思うと

こんなに自信満々の

嘘つけるんだ。

こういうのを

往生際が悪いというのか?

 

ここまで話せば

さすがにバングルは処分するか

自宅に持って帰るだろうと思った

なのにダーリンは

そういうところが杜撰だ・・・

 

詰めが甘いというか

元カノの写真攻撃で

どう考えても浮気バレバレだろ?

の時も「大丈夫」って

言ってたくらいだからな

 

萬里にその舐めた

甘さは通用しない

 

とにかく

熟睡できない毎日なので

少しでも寝たいのと

ダーリンと

顔会わせたくないのもあって

早めに布団に入る

 

この話をした晩にも

また同じような夢

いつまでも

グズグズ、グズグズ

訴えられる

 

男も女も

いつまでも

グズグズ言う奴は

基本好かん怒り

 

萬里「もう、うるさい怒り

私のところに来るなびっくり」と
大声出しながら起きた

ダーリン寝室へ飛んできた

ダー「どうした!なんがあったと!?」

 

萬里「もういい加減にしてくれん!

正直に言うたら?
私、物から感情

読み取れたりすると!

宿った想いの強さとか分かると!

元カノは

まだダーの事好きみたいよ!

 

そのバングルには

元カノの想いが詰まってて
放つ空気が重いうえに、

私の夢に出てきて

ダーを返せって訴える

それでも、それは

自分で買った。て嘘つき通すほど

大切で処分できん物なら、

バングルと一緒に

ウチから出て行って!!!」

 

萬里はふてくされて

布団にもぐった

 

布団に潜ったところで

イライラ、ピリピリ

興奮状態なので

眠れるわけではないけど

もう顔出したくない

 

寝室クローゼットを

開け閉めする音が聞こえる

 

しばらくすると息子を連れて

どこかへ出かけてった。

 

 

 

今思うとあれは

物にこもった『念』であり

私の夢に

何度も出てきた元カノは

『生霊』と呼べるもの

だったのかもしれない

 

萬里の起きてる時は

「気のせい気のせい」で

見過ごして生きてるから

訴えが伝わり難かったのか

 

夢なら強制的に

映像化して見せやすいもんね

 

『想い』の強さは

本人が意識せずとも
誰かのもとへ

訴えかけにいくものなんだ

 

それが「どう人に作用するのか」

を考えると

できれば良い念を

抱えて生きていきたいもんだ

 

良い念であれ

悪い念であれ

それは必ず自分にも

跳ね返ってくるものだと

萬里は思うのです。

 

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