バンリの箱庭

あの世とこの世とその狭間:萬道研究会

【第一の人生】56の章

*登場人物*

・萬里→普通の主婦、これといって自覚なし(村さんなしでは生きていけない)

・村さん→鹿児島のゆるいサラリーマン(裏の顔はピカイチの能力者)萬里がいつも頼りにしているお方

・夫→萬里の身内

・妻→萬里の身内夫の妻

 

 

刀事件から後は近しい人間の

結婚・出産ラッシュだった

 

ごく身近な夫婦に

初めての子供が生まれた

 

嫁の家は男の子が居ないので

夫に婿養子に

入ってもらうことを

強く希望していたが、

夫も長男なので

そういう訳にはいかないのだけど 夫の気遣いで

子供が生まれて

しばらくは

嫁の実家で過ごすこととなった

 

実は夫は嫁との結婚を

元々考えていなかったのだけど 子供が出来たことをきっかけに

先へ進んでしまった

 

その夫は誰が見ても子煩悩で

家事もオールマイティにこなす羨ましい夫

結婚してから

その夫は悩みが多くなった

1つは、遊びに行ったり

飲みに行ったりすると 必ずお腹の調子が悪くなり下す。

 

もう1つは、

夜中の赤ちゃんの世話をさせられている それ自体は何ら問題はないらしいが 困っているのは、

毎晩赤ちゃんが

突然火が付いたように泣き喚くこと

おむつでもミルクでも無く、

どこか痛いふうでもない 病院へ行っても

何も問題がないということで

医者にも坊さんにも解決できないことは

村さんに聞こう!なのです

 

萬里は原因は嫁にある気がした・・・

 

ということで

念のため夫に

嫁と自宅の写真を持ってくるよう伝え 日程を決め鹿児島へ行くことに

 

村さんはいつものごとく

ニコニコして出迎えてくれた

 

そしてまずは

夫の状況と体調のことを伝えて、

嫁の写真を見せるよう促す

写真を見た瞬間 村さん「うわぁ!鬼を2体つれてますね~。

なかなかいないですよ~」

 

萬里・夫「オニィゆう★Docomo108」​

萬里とその夫、

驚き顔で顔を見合わせる

 

村さん「いえいえ、

実際に鬼を連れてるわけではなくてですね 鬼を連れてるような、

鬼のような

強さがあるってことです。 どちらかというと気の強さ、

負のエネルギーの強さ、

人を負かすことができる強さです。

それが二体ですから

強烈ですよね〜あはは〜」

 

う〜ん、どれをとっても

あまり良いものではない気がする・・・

村さん、また笑ってるしふふっ。

 

萬里「どういうことですか?」

 

村さん「ヤキモチや不満を

持った時の念を強い形で、

その相手(夫)に

飛ばすことができるんです。

もちろん無意識ですけど、 夫さんが自分(嫁)を置いて

遊びに行くことが面白くない!

そんな気持ち(念)を受け取った

夫さんの身体が 反応して下す。ということに

なっているようです。

そしたら夫さんは

遊びを楽しめないし

下手すると

帰らざるを得なくなるでしょ!?」

 

そんなことがあるんだ!?

おそろしい・・・ しかもすごい嫁に当たったなぁ・・・

 

夫「どうしたらいいんですか?」

 

村さん「相手を選ぶときは

普通は両目で相手を見ます。 でも、夫さんは何かがあって、

その時片目で相手を見たまま 相手の強さに押されて結婚したんですね。

恋は盲目でも、

結婚はしっかり両目でみないと!

片目で見て両目で見ようとしないまま

その人を選んだのはご自身です、 なので、諦めるとかではなく

現実を受け止めて 念を飛ばされない言動、

行動に努めてしっかり頑張ってください。」

 

なるほど~ 残念だけど自分で選んだ道ね・・・ 例外なく・・・萬里も・・・

 

意外と言ってることは難しい こっちが頑張っても

嫁は何も知らないし 知らない限りは念を飛ばし続ける

 

萬里「ちょっとこの件さぁ、

嫁も視てもらって

村さんから言ってもらった方が良くない?」

 

夫「う~ん、そうやね。

どうせ俺の言うことはきかんやろうし 村さん、

今度嫁連れてきてもいいですか?」

 

村さん「嫌です~、

会いたくないですよ~ 連れてこないでくださいね~

鬼怖いですも~ん。」

 

ストレートに笑顔で断られた・・・

 

村さん「私は普通のサラリーマンです。 時々はボランティアで

施設へ行って野球を教えたり、

整体もしてます。 整体はここでもやっているんです、

整体に関しては人を選ばず 必要とされれば誰でも診ます。

だけどこちら方面の相談に関しては 申し訳ないんですが

人を選ばせてもらってます。」

 

萬里「なぜですか?」

 

村さん「身体の不具合は

身体そのものに治療を施せば、

自分の技術に対しての

反応が必ずあります。 でも、こちら方面の相談に関しては、

人の気持ちや性格、

考え方が先に出ます。

人の言葉が響かない人、

変わろうとしない人、

我が強い人、

聞く耳を持たない人とは

いくら話しをしても時間の無駄です。」

 

萬里は村さんの

厳しい面を初めて見た気がする

 

でも、実際そうだな・・・

嫁を連れてきたところで

怒って夫のせいにする

であろう事は安易に想像できる

 

村さん「事を知ってしまった夫さんが、

まずは仲良くできるように頑張ってくださいね。」

 

夫「はい、頑張ります!」

 

ぷぷ、夫、

若干不安顔

 

夫「あともう一つ、

子供が毎日夜中に

火がついたように泣くんです。 それでも嫁は起きないので、

自分が世話をするんですが、 おむつでもない、

ミルクでもなく病気でもない。 原因がなんだかわからないんです。」

 

萬里「あ!ほら、写真!

萬里ですね、嫁の家に遊びに行った時に

思ったんです!

家に何か原因があるような気がして 家の写真持って来させました、

見てあげてください!」

 

村さん「う~ん、萬里さん。

あなた分かるはずですから 改めて、お宅訪問してみてきて下さい!

何か気付いたことがあれば

その場から電話を下さい。」

 

萬里「え~、萬里は

分かりませんよ~

自信ないです。 何か感じたとしても

それがどこなのか

ピンポイントではわからないし それが何かもわからないです。

なんで萬里がそんなことできると

思ってんですか~?!」

 

村さん「大丈夫ですから!

萬里さんの感『勘』で見てきていただければ。」

 

また、含みのあるすごい笑顔・・・

こりゃ、何か視えてんな・・・

うん、絶対視えてるふふっ。