バンリの箱庭

あの世とこの世とその狭間:萬道研究会

【第一の人生】74の章

*登場人物*

・萬里→主婦で現在妊娠中(ユカりの事と生まれる赤ちゃんの名前を相談しに鹿児島へ来ている)

・村さん→鹿児島のお花屋サラリーマン(実はすごい能力者、萬里は頼りっぱなし)

 

ユカりの入院先へ

お見舞いに行こうと思っている

ユカりは確実に

何かに取り入られてることは分かった

 

その上でのアドバイス

村さんに仰いでいる

 

精神病院へお見舞いに行って

萬里は何かの影響を

受けるのではないかと

心配になった

 

でも、村さんは萬里なら平気だと言う

 

萬里「足元がザワザワするって? 霊が寄ってくるんですか?」

 

村さん「萬里さんは

今ならその程度で 済むって事です。 普段なら影響受けて

体調壊すとこですが。」

 

萬里「なんで

今なら大丈夫なんですか?」

 

村さん「赤ちゃんが

お腹に居るからです。」

 

萬里「あ、そういえば、

妊娠してから 霊を感じたり、

つわり以外の不調ってなかった!

つわりを除けば割と快適かも!?」

 

村さん「そうでしょ。

子供は純粋で神聖なもの なので、霊は嫌って

寄ってこないんです。 だから、

精神科を訪ねるなら

今のうちです。」

 

萬里「それならもう、

ずっとこのままならいいのに・・・」

 

村さん「そうですね~、

でもいずれ生まれちゃいますからね~

あはは〜」

 

萬里「あ!それと

ミカちんと萬里の出産予定日が

一週間違いなんです!

2人共聞きたいことがあったんです!

子供の名前を

色々考えてたんです。

候補を

いくつか挙げて来たんで どれが一番いいか

見てもらえませんか?」

 

萬里とミカちんはそれぞれ

子供の名前の候補を書いた 紙を村さんに渡した

 

村さんはしばらく黙って その紙をジッと見ていた

どんな名前を選ばれるのか

ドキドキしながら待つ

 

村さん「名前はご自分たちで

決めてください。」

 

萬里・ミカちん「え?」

 

村さん「お子さんが生まれて、

お子さんの顔を 見た瞬間に

名前は『これだ!』って感じで 浮かぶはずです。

名前は子供に

両親が最初にあげるプレゼントです。 他人が決める事ではないんですよ。 旦那さんとお二人で

決めてあげてください。」

 

なんか納得

よく考えたら、

萬里も他人の子の名前を決めてください。 って頼まれても困る。

他人の子の人生を

左右するかもしれない 大きな責任を負う勇気は無い

 

萬里「分かりました。

生まれて顔を見るのを

楽しみにしておきます。」

 

んで、話の最初から

どうしても気になってたことがある

萬里「ところで、

霊が憑いてると分かってんのに

自分が半分取られてしまうまでとか

なんで萬里のはすぐに 祓ってもらえないんでしょうか?」

 

村さん「基本私は

祓ってはいませんよ。 供養して天に還すと言う

作業をしているんです。 なので、お祓いとは

ニュアンスが違うんですよね。」

 

萬里「そうなんですね~ 今まで除霊とか

お祓いとかって言葉しか 聞いたことなかったんで、

それは知らなかったです。」

 

村さん「お祓いでは

根本的解決とは 言えないんです。

それに私は何もしてないんです、

後ろの方がやってるから。」

 

萬里「そっか〜なるほど~」

 

村さん「萬里さんの質問の

答えなんですが、 萬里さんは気持ちの切り替えだけで

十分大丈夫だから いつもモチベーション高くもってれば 霊は勝手に居なくなりますから。 考え方として

何でも霊のせいにしない! それだけで過ごせる人だからですよ。」

 

萬里「いつも思ってたんです。 他の人はすぐ対応するのに 私だけは言わないと

対応してくれませんよね!?

いつも不思議に思ってたし

なんか萬里には厳しいと言うか

冷たいと言うか ちょっと寂しかったんですけど・・・」

 

村さん「あはは~、萬里さん そんなにヤワじゃないから

気にしないでください~。」

 

いつも何を根拠に

『萬里は大丈夫!』だと 言われていたのかは、

結局わからなかった・・・ふふっ。