バンリの箱庭

あの世とこの世とその狭間:萬道研究会

萬里は祈祷師【第一の人生】18の章

*登場人物*

・アンナ←萬里の源氏名

・マスター←L.Sというお店のオーナー(萬里の雇い主)

・ダイ←L.Sのマネージャー(マスターの実弟)

・ナギ←アンナの同僚で新店舗のママ候補(余貴美子似・霊がモロ見える)

・村さん←ナギが紹介してくれた、鹿児島在住の本物霊能者

(普段はサラリーマンとして生活している)

 

 

さんが来られる日、

オーナーとダイ、

アンナとナギ、

スタッフの女の子2人
計6人でお迎えすることになった。

 

オーナーは

隣市からダイと

車で店に向かっているはず。

 

40分もあれば到着できるはずの距離。

村さんは待ち合わせの時間

すでに到着している。

 

アンナ「車もそんなに多くないし、

予定通り来れるはずなんだけど。」

 

村さんは初対面なので、

挨拶して、

これまでどんな事があったのか

簡単に話して待ってた。

 

ダイから電話が入る

ダイ「マスター吐き気が酷くて

度々車を停めて降りてるので

到着が遅れそう。」

 

アンナ「度々降りてって、

車酔い?いや、そんなはずないよね。

風邪でも引いてんの?」

 

ダイ「風邪ではないと思う。

頭も痛いとは言ってるけど、

どう見ても尋常ではない感じよ。

外に出る時も這いつくばってるし、

顔は真っ青で脂汗かいてる。」

その話を聞いた村さん、
「それは憑いている者が

私に会うのを拒否して

邪魔をしているんです、

大変でしょうが頑張って

お店までたどり着いて下さい。」

 

何が起きているのか全く分からず

ビビりながら皆でオーナーを待つ・・・

到着した時にはオーナーは真っ青で歩くのも困難な様子

皆揃ったところで店のシャッターの前へ
「うわぁ~凄すぎて中に入るの躊躇しますね~、

入りたくないなぁ〜。」と

笑顔で言う村さん。

 

そんな店で私らは働いていたんですけど・・・

 

店内へ入ると一通り見回し、

さんは静かに目を閉じて動かない。

何が行われているのか一見わからない。

しかし邪魔をしてはいけない空気、

皆静まり返り見守った。

 

どれぐらいの時間が経ったのかはわからない

特に動きはしなかったけど、

何かが終了したっぽい。

 

村「ソファの下の灰や曼荼羅

それ以外にも何か

ツル先生から与えられたものがあれば

全て処分してくださいね。」

 

ーーヨシ!明日は大掃除だ!!

その後、皆椅子に座らせられ

村さんから一人ずつ背中に手を当てられた、

何か術を施していただいてる様子。

 

私はその日もなんとなく

何かを憑れている感があった、
もしそうなら村さんは気付いてるはず。

だから、それも解決してもらえて

これからは

体調良く過ごせるんだ!と思い嬉しかった。

 

ーーただ、高熱を出した時ツル先生に

対応してもらった時のような

衝撃的な反応は、

この時自分では感じられなかった・・・。

 

でも、遠いところ

わざわざ駆けつけてくれるような

善意の能力者から対応してもらったのだから

きっと大丈夫なはずだ。

その人柄を信じた。

いつも身につけているアクセサリーに

氣入れもしてもらい
御守りができて安心できた。

 

原因となったモノ(悪坊主)を排除したのだから、

金持ちぶって遊び呆け、愛人に貢いで

アンナの給料を極端に減らすというような

マスターの行いも少しはよくなって、

昔のマスターに戻るかも・・・。

 

 

 

という期待は見事に裏切られ、

オーナーの勝手ぶりは治まる様子もなく
「これは霊が云々というより

本人の人間性の問題だ・・・」と

いうことを確信した・・・。

 

 

ーーこんな風にネットで文章を書いている今も
落ちたり固まったりおかしな現象に苦戦中です。

霊は電波や電気系統をいじるのが好きですw。

 

村さんに対応してもらい

何かが変わることを期待していた。
村さんは間違いなく本物の能力者だ!

というのも信じて疑わない。

でも、それからも

体調不良や環境の悪さは変わらなかった。

ここでいう環境の悪さとは、

マスター自身のバカちんな生活のことだ。

 

衝撃的な出来事や、

村さんとの出会いは、

何かのキッカケかもしれない。

 

長いこと、お天道様の下で

当たり前の生活なんかしてこなかった、

そろそろ普通の人間の生活がしてみたいな・・・。

 

この時、私はある目標と計画を決めた。

『私が居なくなれば

回らなくなる店に仕上げてしまい、

2000年を迎える前の大晦日
キッパリこの店を辞める!』

 

ママとして働いているにも関わらず

時給はバイトより安く、
毎日朝まで働き身体は壊れ、

売上が悪くて愛人に渡す金が足りんと、

日々文句は言われる。

人を馬鹿にしているとしか思えない、
スタッフや私を粗末に扱い

自分は悠々と金持生活を楽しんでる

アンナはオマエを遊ばせるために

働いてるんじゃない!

こういう人間は、

一度ドン底を知るべきだと思っていた。

 

長い時間

嫌味と愚痴を言われ

嫌な思いを強いられてきたスタッフ達は、

先頭に立ちみんなを庇い

誰よりも必死に働くアンナの味方。

 

遊び呆けて、店に顔出す事もなくなった

マスターの知らないうちに

事を進めていこう。

 

3店舗目はすでに開店してるし

ナギの今後もあるだろうから、

そこは話し合いながらで

 

責任もって、3店舗全て潰してやる!

マスターを後悔させてやる!

金持ちなりたかったら自分で働け!

 

この目標のためだけにがんばった・・・。

 

 

yorozudou-kenkyukai.com